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手放し、手ばなし

​てばなし

 手放しとは、ものを手で持ったり握ったりしている状態から開放すること。自転車でハンドルを放して走行することを「手放し運転(手っぱなし運転)という。自動車の運転では手放しなど問題外の行為だったが(自転車だってダメだと思う)、近年自動運転の進化で手放し運転が推奨される日も近いのではないかと思われる(どうだかな…)。

 手放しの[手」を手による働き、操作ととらえると、手をかけず放っておく、自由にさせることという意味が生じ、そこから、自分の感情に手を加えず──つまり抑制せずに、そのまま表に出すという意味で──「手放しで喜ぶ」「手放しでほめる」のように使われる。つまり率直な感情表現を表すが、「手放しで怒る」「手放しで泣く」のようにネガティブな感情には使われない。これは「手放し」に表されている開放感──早い話、リードから開放された犬みたいな──が、怒りや悲しみの表現には適さないからであろう(リードを放されたとたんに泣き出す犬なんていないし)。

(VP KAGAMI)

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