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小兵

こひょう

 小兵(こひょう)とは体が小さいこと、小柄。あまり一般的な言葉ではないが、相撲で小柄な力士を「小兵力士」と呼ぶので、他のスポーツでも「小兵」が使われることがある。しかし、それも大柄な選手が多い中で体の小ささが目立つ場合に用いられ、ボクシングのように階級が分かれていて、大柄な選手と小柄な選手が戦うことがない種目では、ミニマム級の選手をいちいち「小兵」呼ばわりはしない。

「兵」は日本では主に兵士の意味だが、この漢字は両手で斧をふりあげている姿を表し、本家中国では、武器をとって戦うこと、つまり戦い、戦闘を、また武器そのものを、そしてその武器を持つもの、兵士など、いくつかの意味を持つ。「小兵」もあちらでは、小規模の戦闘を意味するほか、体の大小にかかわらず一般の兵士をいう語として使われているようだ。兵士のことをいう「小兵」は、「小生(しょうせい)」などと使われる「小」のように、兵士の謙譲語または蔑称と考えられ、日本でいえば「愚兵(ぐへい?)」とでもなるか。

 日本では「小兵」を湯桶読みで「こひょう」と読んで、体が小さい兵士という意味で使っている。また、弓を引く力が強い兵士という意味の「精兵(せいびょう)」に対して、その力が弱い兵士という意味での使用も多い。ただこの「精兵」も中国では、単に優れた兵士という意味で使われているので、日本では、優れた兵士=弓を引く力が強い兵士~力が強い兵士~体が大きい兵士といった連想が導かれ、「精兵」も「小兵」も弓矢の能力に集約されているものと考えられる。ところで日本では、弓矢の能力について「弓を引く力が強い」という点が強調されているものの、命中率はあまり問題にされていない。それではオリンピックではメダルはとれないぞと憂慮するのは私だけであろうか。

​(VP KAGAMI)

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