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図太い、ずぶとい

ずぶとい

 図太い(ずぶとい)とは、周囲の影響を受けず常に平然としている性格を表す言葉で、「ずぶとい神経の持ち主」のように使う。「太い」に強調の接頭語「ず」が付いたもので、「図」は当て字。つまり「すごく太い」という意味。だからといって「すごい肥満」と言いたいわけではなく、使用例にも示したように、この場合は「神経が太い」ということ。しかし、ものごとをあまり気にしないことを「無神経」というように、神経がなければ鈍感になるのはわかるが、神経が太かったら逆にビリビリ感じすぎて、「ずぶとい」どころではないんじゃないかといらない穿鑿もしたくなる。この場合の「太った神経」は、脂肪がついてふくれあがり、感じ方が鈍くなっていると解釈すれば納得できる。つまり、そこにはやはり肥満のイメージがあるわけで、「ずぶとい」の類義語、「ふてぶてしい」や「面の皮が厚い」なども、「太い」「厚い」というデブのイメージでかぶっている。

 ところで強調の接頭語「ず」は、「ず抜ける」「ずはずれ」など使用例は少ない。意味合いとしては「ど真ん中」の「ど」と近く、似たような語源を持つのではないかと考えられ、私見では、「ずんずん」「どんどん」のようなオノマトペ表現と関係があると推察する。(VP KAGAMI)

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