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鬼畜

きちく

 鬼畜とは、残忍な者、人間らしい心を持っていない者。「鬼」と「畜生(獣、動物)」という意味だが、鬼や動物に対してかける言葉ではなく(鬼はいないし、動物にそんなことを言っても「鬼ではありませんが、確かに畜でございます」と返されるだけだ)、人間に対して「鬼や畜生のようなヤツだ」という意味で言う言葉である。そのサンプルをご覧になりたければ、実話に基づいた松本清張の小説『鬼畜』をご一読ください。

 仏教には、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人、天という六道の思想がある。これは、善悪の行為の結果として死後におもむく世界である。このうちのワーストスリーである地獄、餓鬼、畜生を三悪道という。その「餓鬼」と「畜生」をひとまとめにしたのが「鬼畜」である。平安時代の名僧・源信(恵心僧都と尊称される)の著作とされるも後にうそっぱちだとわかった鎌倉時代の天台宗本覚思想文献『真如観』に、「凡ソ地獄鬼畜修羅人天何物カ昔我身ニアラザル者アラン(地獄鬼畜修羅人天のうち何物かはわからないが、昔の自分とは違う者になってるだろう)」とあるが、この「地獄鬼畜修羅人天」はもちろん地獄、餓鬼、畜生、修羅、人、天の六道のことだが、餓鬼を「鬼」と畜生を「畜」と略し、読点も入れていないので、これを読んだちゃらんぽらんな人が「鬼畜」というひとつの熟語としておおざっぱにとらえて使い始めたというようなところが起源ではないかと考える。

 (KAGAMI & Co.)

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