滑稽

こっけい

 滑稽とは、面白いこと、笑えること、ばかばかしいこと。落語の中で笑いを主にした演目を「滑稽噺(こっけいばなし)」、江戸後期の『東海道中膝栗毛』『浮世床』など、笑いの多い小説は「滑稽本」というジャンルに区分されている。ということで、この辞典のタイトルは『滑稽国語辞典』にしてもよかったわけだが、はるか昔から使い古された言葉であることと、そんなタイトルで始めてしまえば、第一弾でこの「滑稽」というやっかいな語の解説から始めなければならないので、やめにした。

 漢語「滑稽」の語源は明らかではないが、「滑」はすべること、「稽」はとどまること、の意味から、弁舌が緩急自在で面白いからなどといった解釈が見られる(「今日もスベってます」という、売れないお笑い芸人の叫びが聞こえてきそう)。『史記』に「滑稽列伝」という巻があり、弁舌巧みな人物の逸話が紹介されているから、そのあたりの解釈で妥当かと思われる。『史記』の時代に「滑稽」は必ずしも面白いことを意味していなかったようだが、「滑稽列伝」でとりあげられている人物は、多く「人を笑わせる」「笑い話がうまい」という紹介のされかたをしており、また、「滑稽にして弁多し」(滑稽であり多弁である)というような記述もあることから、「滑稽」は、ただ弁舌さわやかなだけでなく、話がおもしろおかしいというニュアンスをすでに含んでいたと考えられる。

 (KAGAMI & Co.)

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