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北政所

きたのまんどころ

 北政所(きたのまんどころ)とは、摂政・関白の正妻の呼称。つまり高位の役職に就いている者の正妻をいうが、後に大臣・大納言・中納言などの下っ端(といっても、部長、課長クラスだが)の正妻もそう呼ばれるようになった。「北」は、主殿の北側に設けられた正妻の住まい「北の対(きたのたい)」のこと、また、そこに住む正妻「北の方」を意味し、「政所(まんどころ)」は政務を執る役所のことで、「政(まつりごと)所(どころ)」の略称らしい(パソコンとか、セカオワみたいなものだ。日本人は昔からそんなことやっていたようだ)。北の対で家政を取り仕切っていたので「北政所」となる。武家の時代になると、妻はひとつの棟の中で暮らすようになり、「北の方」は「奥方」となったが、その言い方がかっこよかったせいか、武家政権で男たちをしばきあげていた女性の尊称として「北政所」は残った。その後、秀吉の妻の寧々(ねね)で「北政所」の呼称は、打ち止めとなったため、「きたのまんどころ」といえば秀吉の奥さんという定評がさだまったのだという。

​(VP KAGAMI)

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