しろ

 白は色の名称。光源色では可視光線の全ての波長を含んだ色、物体色ではすべての波長の光が反射されたときに見える色。無彩色のうち最も明度が高い色。つまり、光の詰め合わせのような色なのだが、われわれのイメージするところは「空白」の「白」。つまり、なにも書かれていない紙の色であり、実際、日本画では雪などの白色を表すのに、紙の地色を残すという手法を取ることがある(多くは、胡粉という貝殻から採る白色の顔料が塗られる)。そんなわけでおバカな子どもは、白色は絵の具を塗る必要のない色と考え、油絵の白い絵の具はなんでこんなにでかいのかと首を傾げる(少なくとも私はそうでした)。

 「白」をどのように文字で表すか諸国語を見ると、「空白」タイプをとるのがフランス語のblanc(ブラン)またはblanche(ブランシュ)で、英語のblank(ブランク)と同源。blankも「白」を意味することがあるが、普通に使われるwhiteは古英語で「明るい、輝いている」などを意味し、科学的知見に基づいている(というほどでもないが)。漢語の「白」は頭蓋骨の形を表していて、要するに「骨の白」という具体的な物体の色を文字に表している。

 わが日本語の「しろ」は「印(しるし)」「著しい(いちじるしい)」などの「しる」と同源で、「目立つ」「はっきりしている」ということ。これが白という色の本質に最も近い表現であるように思えるが、要するに、白い紙に字を書く習慣が身につく以前に、直感にすなおに従って考え出された表現ということだろう。

 (KAGAMI & Co.)

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