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弱冠

じゃっかん

 弱冠とは、中国語で二十歳のこと。日本では年齢が若いことの意味で用いられることが多く、「弱冠二十歳で最高位にランクされた」のように、「若いのにたいしたものねえ」という意味あいで語られる。中国周時代(前1046〜256)、二十歳を「弱」と言い、元服(成人式ですね)の儀式で冠(かんむり)をかぶったことからこの語がある。したがって「弱冠二十歳」は「はたちでにじゅう」と言っているようなもので、中国ではばかにされかねないが(現代中国語で「弱冠」はアラ20のこと)、意味が違う日本ではなんの問題もないのだ。

 ところで、弱冠と若干は、日本語では発音が同じで、意味も微妙に近い(年齢が若い、数が少ない)ので、混同しやすい。中国語でも発音は似ているので、間違えやすいのではないかと心配になるが、意味はだいぶ違うので、それこそ余計なお世話というものだ。むしろ日本語の弱冠は、数が少ないという若干の意味に引かれて、「若いのにたいしたものねえ」という使い方が普及したと考えるのが自然かもしれない。(KAGAMI & Co.)

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