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凱旋門

がいせんもん

 凱旋門の「凱旋」は、戦争に勝利して帰国することを言う。凱旋門は、凱旋した軍隊を迎え、讃えるための記念碑的建築物。古代ローマが発祥で、その後世界各地で建造された凱旋門も、ローマ時代のアーチ構造を模したものが多い。凱旋門は、本来は帰国した軍隊がその門をくぐってパレードするというタテマエで建てられたものであろうが、そうは言っても、戦勝報告を聞いた後着工していたら帰国するまでに完成するはずもなく、例えば、ナポレオンが1805年のアウステルリッツの戦いに勝利した記念に翌年建造を命じたパリの凱旋門は、ナポレオンの存命中には完成せず、彼が門をくぐったのは遺体になってからのことであった。このように凱旋門は、あくまでも凱旋軍を迎え入れる象徴的な記念碑であるが、こういうものを造ることにより、戦争に負けておめおめ帰国するような連中は裏の通用口からこっそり帰ってくるがよいという象徴にもまたなっているのかもしれない。(KAGAMI & Co.)

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