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金平糖、コンペイトー

こんぺいとー

 金平糖(コンペイトー)とは、周囲に角状の突起のある小粒の砂糖菓子。16世紀にポルトガルを通じて日本に伝えられた。熱した大鍋にケシ粒を入れて回転させながら、氷砂糖を煮詰めたものを流しかけているうちに、角状の突起が成形されていく。突起ができる理由については科学的な定説はないようだが、たぶん、あまり熱心に研究する人もいないのであろう(夏目漱石の弟子の物理学者・寺田寅彦は調べたみたいだが、そういう変人しか研究対象にしないのだと思う)。形状や製法については興味深い食べ物であるが、しょせん砂糖を固めただけのお菓子であることから、香料を加えて変化をつけている現在でも、ふだん口にすることはあまりなく、お土産でもらってもたいしてうれしくはない。ただ、余計なものが入っていない分長持ちするので(30年味が変わらないとする者もある)、非常食としてすすめる人もいる。うまくないので、ふだんはつまみぐいすることもないだろうから、非常食には適していると思う。

 ちなみにコンペイトーという名称はポルトガル語で砂糖菓子を意味するconfetioから来ている。もとはラテン語のconfectum、confectusであり、英語でもそれらを語源とするconfectionはキャンディーなどを甘いお菓子をさす。ただし英語でイタリア語のconfettoから来ているconfettiは紙吹雪という意味。なぜそんなわけのわからないことになったかは紙吹雪の項目を参照のこと。(KAGAMI & Co.)

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