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茶番劇、茶番

ちゃばん

 茶番劇(茶番と略すことも)の「茶番」は「お茶当番」のことだが、江戸時代、歌舞伎の楽屋でお茶のサービスをしていた下っ端の役者たちが、隠し芸や即興芝居などを披露してうちわで楽しんでいた催しを「茶番」「茶番狂言」と言った。そこから、庶民が町内の人々を集めて打ったしろうと芝居についても「茶番」と言うようになり、現在では、フィクションであることがすぐわかってしまうイベントについて、しろうと芝居のようにヘタな芝居をしているという意味で「茶番」「茶番劇」と呼ぶ。

 茶番劇における有名な演目は「みえみえ」「わざとらしさ」「やらせ」「出来レース」などである。「今回の総裁選はとんだ茶番劇だ」などと言う場合、その総裁選では、選挙戦の途中で寝返るヤツが出て、劣勢だった人物が逆転し、総裁になるというような筋書きがとっくの昔に決まっているのに、みんなが知らないようなふりをして、結果が出ると「未曾有の出来事だ」だの「驚天動地の結末だ」などとしらじらしいことを口々に言うという、そんな「みえみえ」な「わざとらしさ」満載の「やらせ」としか言いようがない「出来レース」のありさまこそ、茶番劇なのである。(KAGAMI & Co.)

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