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アイスコーヒー

あいすこーひー

 アイスコーヒーとは、冷やしたコーヒーのこと。以前、関西地方では「レイコー(冷コー)」と言っていたが、最近はどうかわからない。アイスコーヒーは、日本では昔から喫茶店の定番メニューとして愛飲(注:「愛飲」かどうかはこの後の解説で判明します)されてきたが、海外ではそれほど人気がない。その理由は単純に「まずい」からで、日本人も夏場に喫茶店に入ってこれを注文するのは、冷たい飲み物がほしいのと、いいおっさんが喫茶店で(喫茶店はいいおっさんの避暑地であった)、女の子みたいにレモンスカッシュなんか頼んでいられないからであり、みんな我慢してまずいコーヒーを飲んでいたのである(むかしのおっさんはさほど味の好みにうるさくないし)。アイスコーヒーのまずさは、ホットプレートの上におきっぱなしのコーヒーのまずさ(ファストフードのコーヒーは以前はこれで、煎れたてに当たれば幸いだが、残りものを飲まされた日には最悪だった)に匹敵し、ダイナーでまずいおかわりコーヒーを飲み慣れているアメリカ人でさえ、アイスコーヒーには手を出さなかった(日本のおっさんみたいに喫茶店ではコーヒーを飲まなければならないという「しばり」もないし)。しかし最近は、専用の豆を使った煎れたてのものや水出しコーヒーなどが普及し、さらにセカンドウェーブのコーヒーチェーンでアイスやフローズンのカフェラテなどが提供されるようになって、まずさで定評のあったアイスコーヒーも失地を回復しようとしている。(KAGAMI & Co.)

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