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腹が減っては戦はできぬ、腹が減っては戦ができぬ

はらがへってはいくさはできぬ、はらがへってはいくさができぬ

 腹が減っては戦(いくさ)はできぬ、または、腹が減っては戦ができぬとは、空腹ではよい仕事ができないという意味で、転じて、仕事には十分準備をして臨めという教訓として使われる。冒頭に掲げたように、「戦はできぬ」とするものと、「戦ができぬ」とするものがあり、広辞苑を始めとする国語辞典はおおむね前者を取る(なお、国語辞典は「戦」は「軍」と書くのが主)。「戦は」の方は「戦」に重点が置かれ、戦をするには準備が肝心で、それは飯を食うことには限らない(飯食ってりゃいいってもんじゃないよ、バカ!)という、いかにも辞典にありがちな上から目線の態度が感じられる。一方「戦が」の方は「腹が減って」のほうに重点が置かれ、なにをするにも腹ごしらえが肝心だという、われわれ庶民にとって親しみやすいことわざとなる(飯も食わせねえで仕事しろなんて、バカ言ってんじゃねえよ、というような……)。

 なお、ちょっとの違いではあるが、「腹が減って 戦ができぬ」としてしまうと、食糧が尽きて戦う気持ちも起こらない軍隊の実況リポートみたいになってしまうのでご注意。(KAGAMI & Co.)

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