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工夫

​くふう

 工夫とは、考えをめぐらせて最善の方法を見出そうとすること。宿題ができずに生徒が先生に質問すると、「人に頼ろうとせず、自分で工夫して解決しなさい」などと、先生がめんどくさそうに言う。つまり、人からパクったことがわからないような方法を考えなさい、ということ。

「工夫」は、漢字を素直に読むと「こうふ」で、土木作業などに従事している人のこと。「くふう」と読む場合の語源は「人夫工手間」つまり、職人の細工する手間(作業する時間)のことで、中国語ではいまでも「工夫」は、費やされる時間やひま(暇)という意味で使われている。「工夫(くふう)」は禅宗に採り入れられ、心性を鍛練する禅の修行の意味でさかんに用いられた。一般社会では、禅の修行のように思惟したり、精進努力したり、坐禅に専念したりしてもたいして役にたたないので、あれこれ考えて実益につながる(要するにひと儲けする)方法を見出す過程を工夫と呼んでいる。(KAGAMI & Co.)

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