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内股膏薬

うちまたこうやく

 内股膏薬とは、日和見主義またはそのような人をいう慣用語。いまとなってはほとんど意味のわからない例えで、「うちまたこうやく」と言葉にすると、内股の政治家の公約かと勘違いしそう(そっちのほうがもっと意味が分からないが)。内股は、太腿の内側。膏薬は、紙や布に塗り患部に貼って使用する塗り薬のこと、つまり、いまでいう湿布薬のような処方のされかたをする薬。内股についた膏薬が、右脚についたり、左脚についたりすることから、そのとき次第であちらについたり、こちらについたりする、定見や節操のない人、そのような態度を言ったもの。このように解説されるとどうにか意味がわかるが、右脚に貼った膏薬が左脚につくって、どんな貼り方してんだよと、そちらのほうがまた気になって、たぶんそういうことがわからない人が増えて、この言葉も使われないようになったのだと思う。(KAGAMI & Co.)

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