コロナ問題 総括1-2 「権威」を疑え
ころなもんだい そうかつ1-2
常識的な考えを疑うことからこの特集をスタートさせた私が、次に狙いをつけたのが、いわゆる「権威」と呼ばれるような研究者、専門家の発言、およびそれらを右から左に伝えて、ときに「よく言ってくれた」とでも言いたげなマスコミの記事である。今回の特集は、ほぼすべてが彼らに対する疑問、反論から成り立っているといってもいいくらいだ。
「権威」を疑うというのは、私が続けている『笑える辞典』にも共通する姿勢である。本辞典では、『なんたら苑』のような大辞典だろうが、言語学の大権威の先生の著作であろうが平等に扱い、疑問を感じたら裏付けをとる。この方法を今回のコロナ問題にも使った。
「疑い」の目で記事を読んでいくと、特に目に余ったのが、海外の研究者、専門家の意見である。パニックの最中にあったことを差し引いても、「バッカじゃないの」というものが数多く見つかった。
その最たるものが「マスク」に関する発言である。私には科学的な知識はまったくないが、言っていることをよく考えてみれば、その言葉自体が矛盾しているのがわかる。例えば、代表的な意見「マスクは感染防止に効果がないばかりか、汚れたマスクに触れることで感染の危険を高める」。以前言ったことの繰り返しになるが、この意見に対しては、「触っただけで危険なほどマスクに菌が付着するような、そんな場所に『マスクなし』でいたらどうなるわけ?」「マスクが汚れているってことは、いいことなんじゃないの? マスクなんて汚れてなんぼでしょうが」と簡単に反論できる。「感染していない人はマスクはすべきではない」という意見に対しては、「ということは、感染者はマスクをしろ、感染者がマスクをすれば他への感染をある程度防げる、と言いたいわけだ。誰が感染しているかもわからない現状なら、多くの人がマスクをすれば、感染を防げると考えるのが妥当でしょ」と言い返す。
要するに彼らの発言は、「習慣としてマスクをしたくない」「マスクをしたくても市場にない」「医療用マスクが不足する恐れがある」などをベースとした発言、つまり「科学」をまとったイデオロギー「コロナ・イデオロギー」にすぎないのである。
というわけで、(あまりにバカな意見が多いものだから)コロナ特集は第2項以降、「マスク」にこだわることになった。
なお、マスク問題をはじめとして、血迷ったかのような提言を次々と繰り出し、私に格好のツッコミ材料を与えてくれた「ボケ」の権威WHOにはあらためて感謝を申し上げたい。(KAGAMI & Co.)