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さい

 妻(さい)とは、妻(つま)つまり女性の配偶者のこと。主に、相手に対して自分の妻をいうときに用いるが、近年ではあまり聞かれなくなった言葉ではある。落語のオチで「コツのサイ」という言葉を、動物の骨で作ったサイコロと、吉原遊郭から来た妻という二つの意味にかけているものがあるが、現代ではどちらの意味もほとんど通じない。落語では話者が前もって一生懸命説明しているので、洒落であることは理解できる(苦しいオチだということもわかる)。

「さい」は「妻」の音読みだと理解するのが自然だが、一方で「細君(さいくん)」という同じ意味で別系統の言葉があり、その略で「さい」だと考えられないこともない。しかし「妻(さい)」の使用例の方が「細君」の使用例より古いので、すなおに「妻」の音読みと受け取ったほうがよさそうだ。

​(VP KAGAMI)

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