しくじる

しくじる

 しくじるとは、失策をおかす、失敗するという意味。「得意先をしくじった」のように、失策をおかした結果、得意先を失う、勤め先をクビになる、恋人に振られるのように一連のストーリーを言い表すのにも使われる。「しそこなう」「しそんじる」と似た意味だが、「しそこなう」や「しそんじる」が失策をおかしたことそのものを言うのに対して、その後のストーリーまでめんどうをみているところが「しくじる」のポイントかと思われる。

「しくじる」の「し」は行為を行うの「する(為る)」の連用形だが、よくわからないのが「くじる」。「くじる」は穴に棒などをつっこんでかき回す、つまりえぐるという意味で、「しそこなう」や「しそんじる」の「損なう」「損じる」と違って言いたいことがよくわからない。そこで語源にはいくつかの説があり、われらが『大言海』は「しくじくる(し挫くる)」つまり、挫折するという意味の「くじける(挫ける)」だとダジャレオヤジ全開の説をとなえており、『菊池俗言考』は「し崩る(しくづる)」ではないかとしている。筆者としては、「くじる」には「穴を掘る、開ける」という意味もあるので、現在も使われている「帳簿に穴を開ける」「スケジュールに穴を開ける」という、損失や空白を生じさせるという意味にとらえれば、冒頭で説明したように、失策、失敗の一連のストーリーを語るのに適してるのではないかと考える。(VP KAGAMI)

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